【連続投稿296日目】
「昔の青年は意気もあり、抱負もあって、今の青年よりはるかに立派だった。今の青年は軽薄で元気がない」
現代の大人たちのコメントではありません。1916年に出版された渋沢栄一の「論語と算盤」に出てくる一節です。渋沢栄一の言葉ではなく、氏はこの言説に反論しています。
「境遇や教育が全く違っているのでどちらが優れている、劣っているとは一概に言えない。それを比較してあれこれ言うのは間違っている」
さすがですね。ちなみに、「今の若者は・・・」という言説は、2000年前、古代ローマ時代の書物にも見られるそうです。
時代が変わっても、人の本質というのは変わらないということですね。どうしても大人になると、自分が生きてきた時代を美化してしまいがち。時代背景、外部環境が変わっているにもかかわらず、自分が過ごした時代背景を基準に、現在の若い世代を評価してしまいます。そして、アイデアや考え方をつぶそうとする。
渋沢栄一が言うように、それは間違っています。大人がやるべきことは、今の若者は、云々言う前に、若者の発想を尊重する度量を示すこと。彼らの挑戦、枠からはみ出す危うさを温かく見つめ、折々で修正する程度でよい。経験を活かし、若者のアイデアを実現させようと裏方に回ることも大切でしょう。
だから、若者は、大人の戯言を気にすることなく、やりたいことをやればいい。あふれるエネルギーを爆発させてほしい。委縮している暇なんかないですよ。
ちなみに、サミュエルウルマンは「青春の詩」で「青春とは人生のある期間ではなく
心の持ち方をいう。」と言っています。
年齢がいくつになっても、若いマインドは持ち続けたいものです。