【連続投稿412日目】
二兎を追う戦略が未来を切り開く。
選択と集中が叫ばれている中で、逆張りした経営理論?と最初違和感を感じました。
「両利きの経営」(チャールズ・A・オライリー、マイケル・L・タッシュマン共著 東洋経済 2019)
https://www.amazon.co.jp/両利きの経営-チャールズ・-オライリー/dp/4492534083
本著で述べたかった両利きとは「探索」と「深化」です。
経営書しかも海外の翻訳となると、どうしてもこうした抽象的な表現になってしまいます。
ただ、誤解を恐れず簡単に言うと、「既存事業の深堀と新規事業開拓のバランス」だと思います。
もっと言えば「目先の利益と長期的視点」と考えてもよいかもしれません。
既存事業だけをやっていれば安心です。業務が安定しています。それでうまくいっているので、自分達がやっていることが正しいと思い込み、井の中の蛙状態になります。その結果がイノベーションのジレンマとなります。
一方で、事業開拓は、企業成長の初期段階となります。この段階では深堀よりは進化に重点が置かれるのは当然ですよね。
企業のライフステージに当てはめるとわかりやすい。
初期段階では「探索」、安定期に入ると「深化」となる。その間には「成長」ステージがもちろんあるわけですが。
探索段階で求められることは、スピード、柔軟性。
深化段階では、安定性、効率性、コントロール。
両利きのバランスですが、常に均衡している必要はなく、VUCA時代の状況に応じて振り子が振れてもよいと思います。
きっと、振り子みたいなものなんですよね。探索する時期もあれば、今は深化のタイミングといったように。でも均衡はさせている。
これは、ひとりの人生にも当てはまりますよね。両利きの人生。まさしくパラレルキャリアです。
今後こうした働き方、生き方が主流になってくると、会社側も両利き経営をしていかないと優秀な人材が流出してしまう可能性が高まります。
逆に言えば、両利き経営は、アフターコロナのチャンスでもあると思っています。