相手にいかに分かりやすく伝えるか、心掛けること。

【連続投稿573日目】

母校の寄付講座で講師を務めました。

学生時代全くと言っていいほど勉強しなかった自分が、講師として母校に恩返しする日が来るとは思ってもみませんでした 。

 

担当したのは「製造業の経営戦略」。

 

学生になじみが薄い製造業について、咀嚼して伝えるために色々と悩みました。相手にわかりやすく伝えるためにどうすればいいか、特に年代が離れていればなおさらこの悩みは付きまといます。そこで自分なりに工夫したことを書いてみました。

 

1.伝えたい相手を明確にする。
やはりここからです。ターゲットを絞り込みました。今回は1年生から4年生、製造業に興味がある人から全くない人まで。まんべんなく話しても伝わらない。そこで考えたのは、「大学3年生の自分」に向かって話すことでした。
正直その当時は、製造業=メーカーということすら分かっておらず 、どんなものを作っているのが製造業かも知らない状況。就職活動をこれから始める自分 に向けて話そうと決めました。

 

2.どこまでかみ砕くか
これも悩みました。大学3年生の自分といっても、もう20年以上前。どうしても社会人経験が先立ち、この程度は知っていたよね?!と先入観が入ってしまい ます。
Facebookにこの悩みを投稿したところ、高校3年生 くらいに教えるレベルで考えた方がよい、と嬉しいコメントをいただきました。
そこで、社会人ならだれもが知っている企業を事例で紹介するとき も、「初めて聞いた」ことを前提として、身近な商品、意外な商品、過去の取り組み、最近の取り組みを紹介することにしました。

 

3.そもそも製造業とは?
私が良くやる手法、それはまず「定義づけ」することです。今回製造業の話をするにあたりまずは「そもそも製造業って何?」ここから入ることだけは、決ま りましたし、最初に作りました。そしてここも身近にある事例、わかりやすい事例に解きほぐして話をすることを心掛けました。

 

4.キャッチコピーを考える
一言で頭に入ってくる言葉を考えました。長い文章で説明するよりも、それを表すキャッチコピーを示す方が、よっぽど頭に入ります。今回、製造業の領域については「ケーキから宇宙まで」。また製造業の意義としては「社会課題の解決をカタチにしたのが製造業」。これは中小企業診断士仲間の言葉を拝借しました。

 

5.話すスピード
社会人相手に話をするよりも、意識してゆっくり話しました。私自身、大人から勢いよくしゃべられても、頭に入らないと思ったので、この点は気を使いました。

 

ほんのさわり程度ですが、少しでもご参考になればうれしいです。