【連続投稿758日目】
読書のすすめ。
これは、本屋さんの名前なんですよ。東京都江戸川区篠崎、近くの江戸川を渡ればもう千葉県という場所に、位置しています。
とにかく変わった本屋で有名です。
他と変わっている点
(1)本屋なのに、お店に来たお客様に話しかけて接客する。
洋服屋さんのように、お客さんが来たら積極的に話しかける。お客様と会話しなが
ら、その状況にあった本をご紹介する。
(2)店主や従業員が、読んで面白いと思った本しか並べない。
お客様におススメできるよう、自分たちが読んで、良いと思った本のみを、直接出
版社から仕入れる。だから、有名な出版社の本やベストセラー本は置かない。他の
本屋と同じことをしても面白くない。ベストセラーは他の本屋で購入してくれれば
いい。以前「火花」が売れた時、このお店の店頭に「火花は当店にはありません」
とビラを貼った。
そのかわり、お店にある本はすべて読んでいる。「ラーメン屋が、味見もせずにラ
ーメンを提供しますか?それと同じことです」と平然と話をする店員。
(3)店の奥のテーブルで、飲み会を行っている。
常連さんが来て、話が盛り上がったら「飲んでいかない?」と言って飲み会が始ま
る。本を買わずに飲んで帰っていくお客様もいる。
お客様との1対1のコミュニケーションを大切にすること。本を売るのは二の次。このスタンスでずっと営業しているそうです。だからコロナ禍でも売上があまり落ちていない。確かに来店客は減ったけど、お店のHPから本を買ってくれるからだそうです。
1対1のコミュニケーションは、本屋だけでなくどの商売にも通じること。店主とお客様、お客様同士のつながりが自然とできる空間。そうした場づくりは商売の原則。しかしいつの間にか接客がマニュアル化し、流れ作業になってしまった。
本屋とは何か。その本質をとことん追求し、街の本屋が苦境の中、本だけで経営している稀有な本屋。それが、読書のすすめです。