オーガスタで優勝したシーンの感想を問われたふたりの回答

【連続投稿761日目】

 

社会起業家と僧侶が、参加者からの共通の質問に答える。

どんな質問でもOK。事前打ち合わせ一切なし。

参加条件は、答えてほしい質問を事前に考えておくこと。

 

ありそうでなかった組み合わせと、ユニークな企画のオンラインイベントに参加しました。

慈永(木村 信幸) さん

某IT企業のProjectManagerで、お客さまへAIやRPAなどのテクノロジーをご紹介。また、生きとし生けるもの、ペットをこよなく愛するお坊さん。人呼んで「てらリーマン」。(サードプレイスラボ 2021年1月11日イベントから抜粋)

 

磯部一郎さん

isobe-ichiro.com

 

おふたりにとって、宗教とは何か?1日でこれだけは必ずやるんだ、と決めていること。好きな歌は?好きな女性のタイプは?今の子供たちをどう思うか?早起きしたいんだけど、どうやったら早起きできるか?などなど、様々な角度から質問が飛びました。起業家と僧侶の立場から、時に戸惑い、時に苦笑いながらも丁寧に回答してもらいました。

その中で印象に残った質問がありました。

松山英樹オーガスタで優勝した直後、キャディの早勝さんがコースに向かって帽子を取ってお辞儀した。その礼儀正しさに海外メディアが称賛した」ことについて、どう思うか?

 

でした。これに対するおふたりの回答が秀逸でした。

 

まずは磯部さんから。

何とも思わない。普通のことだし特別なことだとは思わない。サーフィンをやっていたときも海から出るときにはお辞儀していた。日本人であれば、特段素晴らしいことをやったというわけではない。
他の人でも、同じことをやっている人はたくさんいたはず。マスターズで優勝が決まったホールで、たまたま映ったから騒がれた。日本人が活躍したこと、さらに礼儀正しさが伝わったこと、日本人として二重に嬉しい。
 
慈永さん。
ホテルに泊まって、部屋に入るとき、一礼する。場というところに対して敬意を表して頭を下げる。場というのは人の思いが渦巻いている。帰る時もお世話になった気持ちで一礼、その感覚を持っていたい。
ご縁があって、たまたま人間に生まれた。もしくは、パソコンになった、せっけんになった。一回で終わる歯ブラシという運命を託されてこの世に生まれてきた。
だからこそ、時間と場所を感謝の対象にしていく。
 
他のスポーツでも球場に入る時は一礼するシーンを見かけます。人生のわずかな時間でもお世話になった場所に対して、礼節を尽くす行為はごくごく自然なことだと思います。それが称賛されることは、同じ日本人として嬉しい。人と出会って別れるときに挨拶するのと同様、場所に対しても感謝の気持ちを持つこと。
今、リアルな「場所」という感覚が薄れていますが、オンラインという仮想の場所があります。そこで同じコンテンツを共有した者同士、お互いに感謝の気持ちを持ちたいですね。