【連続投稿869日目】
もう10年以上も、本棚の一番手が届きやすい場所に、その本が置かれている。
「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」(松下幸之助 述 松下政経塾 編PHP 2009年)
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松下幸之助が、松下政経塾で講義した内容を編集した体裁を取っている。至極の言葉が並んでおり、何度も読み返しては、新たな発見を得ている座右の書と言ってもよい本。
その第1章は「素直な心で衆知を集める」
素直な心で物事を見れば、色眼鏡で見ないようになる。赤は赤、黒は黒に見えるようになる。本質が見えるようになる。そうすると過ちが少なくなる。
と書かれている。
今でも松下政経塾には「素直」という考えが脈々と伝わっているようだ。
しかし、この素直。非常に難しい。幸之助は、毎日神棚で「きょう一日素直な心で無事に生かせてください」と心に念じたそうだ(真偽は別として)。それを30年やってようやく素直の初段になる。30年は、約1万日。物事を究めようとしたらだいたいこの1万がキーワードになる。1万回、1万本、1万日。ここでも30年毎日祈ることでようやく初段になる。
誰の言うことでも一応は素直に聞く。素直になると念じ、素直に聞いて、行動してみる。これを繰り返すこと30年。
それくらい、素直になるとは、難しいことなのだ。
だが、素直な心で物事を見ることができれば、人生を生きていく上で自分の軸ができる。軸ができれば、外部環境がどんなに変化しても、生き方がぶれることは無くなる。