サンクコストを避けたくても避けられない理由

【連続投稿874日目】

 

始めたものを辞めることは、始めることよりも難しい。

 

有名人の言葉でもことわざでも何でもありません。最近よく感じていることです。

 

最近、数年ぶりに読んでいる「日本のいちばん長い日」(半藤一利著 文藝春秋 1995年)。1945年8月14日から15日にかけて、玉音放送されるまでの1日を、様々な登場人物の視点で物語っている名作です。

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戦争の是非は置いといて、これだけヒト、モノ、カネをつぎ込んだものを辞める「産みの苦しみ」は想像を絶するものがあったのでしょう。

 

プロジェクトでも同じことです。膨大な費用を投入した以上、引くに引けない状態をよく目にします。経済学でいうところの「サンクコスト効果」ですね。費やした労力、費用、時間を惜しんで意思決定に影響を及ぼすことです。

 

自分が就任中に、この問題を片付けるのだという強い意志が必要なんですよね。精神論ではなく、科学的に判断できる人。自分の命と引き換えにでも止める意志を持った人。それができる人材がいないのが、根本的な問題かもしれませんが。。。