販売を不要とする、ことの意味

【連続投稿1240日目】

 

P.F.ドラッカーマーケティングについて「マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。」つまり「販売を不要にすることである」と主張しました。実際に顧客に会って顧客が感じている価値を把握することで、おのずと商品が売れるようになり、販売が不要になりますよ、と。

そもそも営業とはなんでしょうか。その本質は「顧客の時間的、経済的価値の最大化」です。いかにして顧客の価値を最大化させて、費用を最小化させるか。ある経営者は「自分の提供するサービスで、お客様のなりたい姿になってもらうこと」と言っていました。

売上を作ること、商品を売ることが営業の仕事だと思われがちですが、本質は決してそうではありません。そうやって考えると、「自分は営業が苦手です」「人と話すのが得意ではないんで営業できないんです」と言っている事業者に出会うことがあります。知らない人に声をかける、電話する、頭を下げて買ってもらう。こうした昭和的な営業のイメージをいまだに持っているのではないでしょうか(この方法そのものを否定するつもりは全くありません)。

自分が持っているサービス・商品で、お客様のなりたい姿になってもらうためには、そのお客様の姿を具体的に描くことが必要となります。そしてどのような形で自分自身を知ってもらうか。体験してもらい、実際の契約に結び付けるためにどういった流れが必要となるのか。一度作った流れも、実践していく中でメンテナンスやブラッシュアップしていく必要があります。このたゆみない活動を続けることで、お客様の価値を最大化させることができるのです。