備えあれば憂いなしは、本当です。

【連続投稿365日目】

 

先日NHKで、本能寺の変の理由を探る番組を観ました。8名の有識者本能寺の変にまつわる様々な「説」に対して、ディスカッションしていくものです。

どれも興味深い説で楽しませていただきました。印象に残ったのが、豊臣秀吉陰謀説。

これも加藤廣氏の「秀吉の枷」(2006年 日本経済新聞社)で有名な説です。

https://www.amazon.co.jp/秀吉の枷-上-加藤-廣/dp/4532170699

 

ある方が解説していました。「本当のところはわからない。しかし本能寺の変に秀吉が関わっていなかったとしても、ライバルの光秀が、自分が中国地方に行っている間に、何か行動を起こす可能性を予見して、想定して準備をしていた。だからこそあれだけ短期間に中国地方から戻ってきて、明智を打つことができたのだ」

 

本当のところはわかりません。しかし想定外を想定し、万が一のために準備を怠らず、いざというときは迅速に行動する。それができる人が結果として勝ち残り、天下を治めることができたのでしょうね。

 

平時にどれだけのことをするかで力量が問われます。

 

ある製造業の経営者は、久々に利益が出たからといって、高級車を購入しました。しかし数年もたたずに後継者に代替わり。間髪おかず老朽化した設備トラブルが相次ぎました。

後継者がぼやいていたものです。「あの時、高級車なんか買わずに、設備投資にお金を回していれば、今頃修繕費がこれだけかかることにはならなかったのに・・・」

 

高級車の購入を否定するつもりはありません。久々の利益で気をよくした気持ちもわからなくはないです。節税対策だったかもしれません。しかし、後継者のため、会社の継続的な発展のためなら、製造業としてやるべきことはもっと他にあったのではないか。

 

平時から想定外を想定した備えを教えてくれるエピソードです。