パラレルキャリア。価値観、志、ビジョンと共に。

【連続投稿419日目】


パラレルキャリアの要諦はスパイラルアップ。


あるキャリアAで培った経験やスキルを、もう一方のキャリアBに展開する。そこで獲得できた経験を、元のキャリアAにフィードバックする。A,B双方でこのやり取りを続けると、スパイラルアップしていく。
結果的に、個人の幸福度が増していく。


私のパラレルキャリアに対する持論です。


これに対して、「多くの人が考えていることであり、実際にどうしたらできるようになるのか。」
とある方からご質問をいただきました。

 

 

組織や人が行動する際の基準になるのが、価値観、志や理念、ビジョンです。


「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」


ゴーギャンの有名な絵のタイトルです。


自分の中に、こうした軸があるかないかで、行動様式は変わってきます。自分は何をやりたいのか。そうしたものがなければ、頭では理解していても、行動としては長続きしないでしょう。


自分なりの価値観や、ビジョン、志を持っていますか?
それがないと、いくらパラレルキャリアをやっても手段が目的化してしまうだけです。


ちなみに、価値観を発見したいなら、価値観ババ抜きがおすすめですよ。

 

http://myvaluecard.com/

「百花斉放」の込められた思い

【連続投稿418日目】

 

 百花斉放と書いて「ひゃっかせいほう」、と読みます。

たくさんの花がいっせいに開くこと。転じて、学問や芸術上の議論などが自由に活発に行われること。

 

多くの方議論に参加し、みんなの思いが花開く思いを込めて、書初めでこの言葉を選んだ方がいました。

 

活発な議論の様子だけでなく、みんなの思いが叶うこと。みんなの才能が一斉に花開くこと。こうした状況でも使えそうな気がします。

そして、議論だけでなく、行動が活発に行われている様子も表しているように思います。

みんなが同じ方向を向いて、それぞれが行動している様子。

お互いが助け合いながら、失敗を恐れず前向きに動き回っている様子。

それぞれが、自分ができることをまじめに楽しく取り組んでいる様子。

 

ひとつの言葉から、様々なイメージが膨らみます。苦境にあえぎながらも前を向いて頑張っている声が聞こえてきます。

 

様々な色のバラが一斉に咲いている時期、素敵な言葉に出会いました。

意見が対立したとき、相手の立場から考えてみる

【連続投稿417日目】

 

意見が対立したとき、どうしますか。

自分の意見を強引に押し通しますか。

 

そもそも自分の意見が唯一無二だと思っていませんか?

自分が正しく、相手が間違っている二項対立で、正しい判断を行うことができるのでしょうか。

 

よくディスカッションで、対立する意見側に自分が配置され、その意見を主張する訓練をします。相手側が何を知り、何をもって主張するのか理解するためです。

 

自分の意見が正しいと主張すること自体を否定するものではありません。

しかし、なぜ相手は対立する意見を主張するのか。相手側の立場で、対立意見がどのようなロジックで主張されるのか、合理的に判断してみると、思考の幅が広がるように思います。

 

そうすれば、二項対立ではなく第三の道が見つかる可能性もある。むしろそちらのほうが結果としてよい方向に向くかもしれません。

具体例の一般化 「うちの業界は…」

【連続投稿416日目】

「うちの業界は特殊だから・・・」

「うちの業界は閉鎖的だし・・ ・」

 

自分たちが所属している業界を「うちの業界」と称して、その特殊性を訴える方がいます。特に何か改革、改善を行おうとする際に、経験上抵抗勢力と呼ばれる方は、業界の特殊性を訴える方が多い。

(決して、業界の特殊性を訴える方が抵抗勢力というわけではありませんので誤解なきように・・・)


「うちの業界」は特殊であり、他の業界とは違う。
他の業界で成功した改善は、「うちの業界」には当てはまらない。
だから、改善してもうまくはいかない。

 

というロジックです。

他業界の具体的な改善の話を見聞きすると、業界の違いを盾にして拒絶反応が起きてしまうのは、百歩譲って分かります。

 

ここで考えるべきは、具体例をそのまま導入してもダメだということです。
業界が違えば当然やり方も変わります。大事なのは、

 

具体例を一般化する。
一般化したものを「うちの業界」にアレンジする。

  

 

このプロセスです。

ただ、一般化する、それをアレンジする作業は自分達ではなかなか難しい。
そこで第3者の視点を入れてみることで、その作業が進むということはよくあります。

 

「うちの業界」なんていう業界はありません。

時間の収支は常に赤字である。ドラッカーらしい表現

【連続投稿415日目】

 

「時間の収支は常に赤字である」

 

先日紹介したドラッカーの「経営者の条件」、この本で私が一番好きな言葉です。

 

やらなければならないこと、やりたいことはたくさんある。積み上げていけば1日24時間では間違いなく足りなくなる。

7つの習慣」の重要度、緊急度のマトリックスを使い、緊急度は低いが重要なものに時間を配分できるように、急ぎでないもの、緊急でないものを削減していこう。と教えています。

 

そのために、業務改善、IT化、1日単位のPDCA管理などを行う。生産現場では正味作業時間などと呼んだりします。真に付加価値をもたらす時間は実はそれほど大きくはありません。

こうして生み出された時間を、未来の投資に充てていきます。それは読書だったり、異業種交流で人的ネットワークを作ったり。

 

ここまでのことができるようになろう、と皮肉を込めた冒頭の言葉。さすがドラッカー、深いですね。

素直な心を持つために、松下幸之助が伝えたこと

【連続投稿414日目】

 

「自分の主眼で見ると、たいていはまちがう。客観的に物事を見る。つまり、素直にものを見ることが大切である」

 

松下幸之助は、朝起きたら「今日一日素直な心で無事にいかせてください」と心に念じたそうです。それを30年続けて、ようやく素直の初段になれると。

 

なんでもそうですが、10,000回続けたらその道を極めると言われます。30年毎日つぶやくということはほぼ10,000日。

 

それでも初段なのか、と思いますよね。

ただ、素直は、極めたと思った瞬間から、慢心に変わります。だからこその初段なんですね。ようやく初段。しかしまだまだ道半ばだと自らを戒めている。

 

逆に言えば、自分に都合よく解釈せずに、素直にものをみるためにはこれだけの時間がかかるとも言えます。

 

「今日も一日、素直な心でモノを見るように、素直な心で行動するようにいたします」

 

松下幸之助は、心で念じると伝えていました。今の時代、SNSで発信することで日々の行動が変わっていくかもしれませんね。

ドラッカー「経営者の条件」が、座右の書です。

【連続投稿413日目】


自分は何によって貢献すべきか。
いかなる成果をもたらすべきか。
それはいつまでにか。


アクションプランは、頻繁に修正していくべきものである。
柔軟性を当然のこととしなければならない。


変化を脅威ではなく、機会としてとらえなければならない。

 


私の座右の書といえば「経営者の条件」(ドラッカー ダイヤモンド社 2006年)です。
他のドラッカー本の中でも、一番影響を受けた本です。


https://www.amazon.co.jp/ドラッカー名著集1-経営者の条件-P-F-ドラッカー/dp/4478300747

 


線を引いている言葉から、いくつかピックアップしてみたのが、冒頭の言葉です。


初出は1966年。半世紀以上前の本なのに、主張していることは全く色あせていません。


この本は、自らをマネジメントするために、何を考え、どう振る舞ったらよいかが書かれています。


何よりも刺さるのは、自らが果たすべき貢献は何か、について語っている点です。


「貢献に焦点を合わせることで、自らの狭い専門やスキルや部分ではなく、組織全体の成果に注意を向けるようになる。」


この一文は、何度も線を引いています。


結局この考え方って、アダム・グラント「Give&Take」に出てくるギバーと同じですよね。ギブすることで組織全体に貢献する。


現在のビジネス系自己啓発本100冊読むならこの1冊で十分です。ほとんどがこの1冊に集約されています。


しかし、難点が・・・


ドラッカーは読みにくい。


最初の数ページで諦めた、という方何人も知っています。なので、安易にはお勧めしません。


ただ、同じ文章を何度か読んでいると、ふとした時に何かが分かるようになります。
だから、何度読んでも飽きません。読むたびに新しい気付きが得られるからです。