2Sの視点で考えるテレワーク導入の議論

【連続投稿456日目】

 

コロナ禍で、テレワークを中心とした働き方改革が一気に進む。

かなり期待された方も多いのではないでしょうか。

 

現実的には、テレワークができる職種とできない職種があります。テレワークできない職種のほうがまだまだ多いのが実態です。それらも含めてテレワークにしろ!という暴論を吐くつもりはさらさらありません。

 

製造業の現場改善でよく使われる手法のひとつに5Sがあります。整理、整頓、清掃、清潔、しつけの頭文字「S」を取って5Sと称しています。

この基本となる整理、整頓を2Sと言って、まず初めに着手する手法として特に重要視されています。

 

この2Sをテレワーク導入の議論となる満員電車について当てはめて考えてみましょう。

 

従来は、出勤するのが当たり前の世界。通勤電車はいつも満員。苦痛でしたね。

そこで、出勤する人をテレワークできる人、できない人に層別します。テレワークできる人は家で仕事をする。その分、テレワークできない人が乗らざるを得ない電車に余裕が生まれます。どうしても出勤せざるを得ない人が、少しでも楽になる電車にすることができます。

 

さらに、テレワークできる人も、週のうち何回かは出勤が必要な人、全てテレワーク可能な人に分けて、ルール化していく。

どうしても出勤せざるを得ない人も、その時間に行かなければいけない人、そうでない人を層別して対応する。

 

会社に行かなければいけない人と、行かなくても仕事がまわる人を十把一絡げにして議論するからおかしなことになってしまいます。

 

こうやって考えると2Sの考え方は製造業の現場改善だけではないことがわかります。

 

しかし・・・残念なことにこうした対応を「従業員に不便を強いている」と考えている経営者がいることです。つまり、会社に出社させられなくて申し訳ない。今は我慢してくれ。ということです。

SDGsイノベーションを打ち出している会社だったらなおさら違和感を感じてしまいます。

 

制度として定着させられるか、今後よく見ていきたいと思います。