インクルーシブデザイン思考 福祉の現場から、多様性を認め合う難しさ

【連続投稿393日目】

障がいのある人も無い人も、ともに「自分らしく」イキイキと安心して暮らすことのできる社会の実現をめざしす。
一般社団法人 生き方のデザイン研究所 代表 遠山昌子さんのzoom講演会に参加しました。
遠山さんは、北九州障害福祉ボランティア協会で約20年勤務の後に独立。「居場所」「役割」「つながり」をキーワードに北九州を中心として活動されています。

www.ikikatanodesign.com

 

講演の中で、「インクルーシブデザイン思考」という言葉が何度も出てきました。

これは、バリアフリーユニバーサルデザインではなく、障がい者と「ともに」より良い社会を創造する生き方を目指しています。

 

 

誰もが100%満足する環境は作れない。

多様な人がともに自分らしく生きる社会は難しいのか?

ひとり人路に違いを認め合い、理解しようとする心があればできるのではないか?

 

これがインクルーシブデザインの思考となります。

 

例えば、車いすの方にとっては、歩道と車道を分ける10cmの段差は、断崖絶壁のように感じます。では、段差をなくすとどうなるか。

今度は、目が見えない方にとって、車道と歩道の区別がつかず車道に行ってしまう。

そこで、歩道の段差は2cm残す。傾斜が緩やかなカーブを設けたそうです。

 

ひとりひとりの多様な存在を大切にするため、社会課題を解決する機会が平等に与えられるために、「居場所」「役割」「つながり」を大切にしています。

 

だから、遠山さんの研究所では、様々な障がいを抱えた方が集まっています。

それは、あたかも「カオス」状態。

しかし、遠山さんは「カオスこそが平和のもとになる」と断言していました。

 

多様性を認めあう。耳障りの良い言葉です。しかしそれを地道に実践されている方の生々しい話は、一言一言に重みがありました。