ネガティブ・ケイパビリティの考え方

【連続投稿1047日目】

 

ケイパビリティは能力と訳されます。通常は問題解決能力を意味して「ポジティブ・ケイパビリティ」などのように使われます。

最近はビジネス本で、「こうすればすぐに解決!」といったスキル系の本があふれるように出版されています。それはそれで、問題解決にあたるためのヒントで使える点はあるかもしれません。しかし簡単に手に入るスキルはあっという間に陳腐化します。みんなが同じ武器を持つと、差が出るのはそれを使うその人自身の力量、自己基盤に依ってきます。

 

肝心なことは、世の中には解決できない問題のほうが圧倒的に多い事実です。そんな事態に直面した時に必要となるのが、「性急に問題を解決しない能力」つまり「ネガティブ・ケイパビリティ」です。

 

どうしても解決できない問題があっても、精神的に耐える力。性急に理由などを求めず不思議な状態に自分の身を置いておく能力。

 

解決だけが能力ではない。すぐに解決できない問題には、熟成させる力も必要だということです。この両輪の能力を持つことが、先行きが見えない時代の対処法として必要になってくるのだと、感じました。

 

そんな気付きを与えてくれたのは、作家で精神科医、帚木蓬生の著書「ネガティブ・ケイパビリティ」を読んだからです。映画化された「閉鎖病棟」の原作者です。

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この考え方は知らなかったので、良い学びになりました。