読書会を終えて(雑記)

【連続投稿32日目】

 

昨日は、月に一回の読書会でした。課題図書は「父が娘に語る経済の話」。


2015年、ギリシャの経済危機時に財務大臣を務めたヤニス・ バルファキス氏が娘に語りかけるように書いた本です。


私は経済学科出身ですが経済が苦手です。 中小企業診断士の1次試験では経済学が必須ですが、 相当苦労しました。その中でどのように意見を膨らませていくか、 正直不安でした。

が、そこは読書会。経験豊富な他のメンバーに支えられ、 有意義な時間が過ごせました。


まずは、借金の議論から始まりました。「 すべての経済活動は借金から始まっている」 という考えをメンバーからご紹介いただきました。


その後は、経験価値と交換価値についての議論へ。


経験価値とは、対価を求めない行動。Give& TakeではなくGive&Giveにあたります。

例えば電車で座っていると目の前にお年寄りや妊婦さんが来たら、 自然と席を譲りますよね。この時対価など求めませんよね。 これを経験価値と著書では定義しています。


交換価値は、対価を求める行動。Give& Takeそのものです。「今どきは、 世の中のすべての物が商品だと思われているし、 すべての物に値段がつくと思われている。 世の中のすべての物が交換価値で測れる」(P49)ほどに、 交換価値が支配していることに警鐘を鳴らしています。


その他それぞれの考え方をディスカッションし、 以下のキーワードが出てきました。


交換価値:一対一の関係、消費、現在、俗物。
経験価値:一体Nの関係、持ちつ持たれつ、蓄積、将来、 アート的。


また、なぜ経済学は役立つはずなのに、 生活をしていくうえで身近に感じないのかという議論になりました 。これは微分積分などと同じ問題をはらんでいると思います。


学問から入るのではなく、 日常生活のどのような場面が経済学と関係しているのか、 から勉強していけばよいのではないか、という意見が出ました。


『「経済学は複雑で退屈すぎる。 専門家に任せておいたほうが良い」だが実のところ、 本物の専門家など存在しないし、 経済のような大切なことを経済学者に任せておいてはいけないのだ 』(P235)。


このフレーズを噛みしめて、自分事として考える必要性を共有し終了となりました。


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