二項対立に縛られた時には「脱構築」する。

【連続投稿246日目】

 

フランスの哲学者、ジャック・デリダ氏が提唱した「脱構築」。

二項対立の構造を崩す、ということです。「善と悪」「主観と客観」「優・劣」といった枠組みを脱して、新たな枠組みを構築することを目指すというものです。

 

例えば、多様性。「多様性が大事だ」と主張する人がいます。多様性の反対は画一性ですが、多様性が大切であり画一性は反対、と主張すればするほど、多様性が大事だという主張そのものが画一的、という批判が成立します。多様性が重要というのであれば、画一的な考え方も認めるべきだからです。ここに二項対立を前提とした議論の矛盾が発生します。

 

Aである。いやBである。と反証するのではなく、そもそもA、Bという問題設定自体がおかしい。と指摘すること。

男と女の仕事の役割、といった議論もよく耳にします。しかしそもそも男と女に切り分けること自体がおかしい。ということになればまた違った議論の方向性が導かれます。

 

二項対立になったとき、そもそもその2軸で分けてよいのか、という思考で枠組みを一度壊してみる。ビジネススキルが一段向上するきっかけになるのではないでしょうか。