変わりたくないDNA、で片付けて良いのか。検証コロナ 危うい統治より。

【連続投稿446日目】

 


2020年6月10日(水)の日本経済新聞朝刊の一面に「検証コロナ 危うい統治」と題して「デジタル化阻む既得権 変わりたくないDNA」が掲載されていました。


https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60169590Z00C20A6MM8000/


既得権を得た人を守るために、組織防衛の力が働く。コロナという未曽有の危機に対しても、組織の既得権を守ることが優先される。そのため、デジタル化を進めようとしても、できない理由ばかり並べて、動こうとしない。いざ実施しても「例外中の例外」と言い、落ち着いたらすぐに元に戻そうとしている。


記事の大まかな内容です。


「失敗の本質」(戸部良一他 ダイヤモンド社 1984年)では、
日本軍の失敗は「自己変革組織」が欠如していたからだと指摘し「組織は環境の変化に合わせて自らの戦略や組織を主体的に変革することができなければならない。」と述べています。


「最も強いものが生き残るのではない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である。」ダーウィンの言葉だとされています。


私は、なんでもかんでも変えろとは思いません。
変えてはいけないもの、変えるべきもの、があります。理念や目指したい姿、ブランド、こうしたものは変えるべきではない。
しかし、それを実現するための手段は環境の変化に合わせてどんどん変えなければいけない。時代が求めていることに対して、全く役に立たたない手段で対応しようとしても、取り残されるだけです。


「失敗の本質」はまた指摘しています。


「戦術の失敗は、戦闘では補うことはできず、戦略の失敗は戦術で補うことはできない。とすれば、状況に合致した最適の戦略を戦略オプションの中から選択することが最も重要な課題」であると。


既存の利益を守ろうとして、小手先だけの対策を現場に丸投げし嵐が過ぎ去るのを待って、昔の状態に戻そうとする。


何十年たっても、失敗の本質から抜け出せないのは、どの組織でも見られることなんでしょうね。