田坂広志著「死は存在しない」

【連続投稿1433日目】

 

果たして「死」とは何なのか。死後の世界はあるのか。宗教は概念しかあらわさない。科学は超常現象や不思議な体験を科学で解明しようとしない。その懸け橋となる考えはないのか。

そのような挑戦的なテーマをもとにした「死は存在しない」(田坂広志著 光文社新書2022年)を課題図書として読書会を開催しました。

 

田坂広志さんの情報はこちら。

ja.wikipedia.org

 

本書は、最先端量子科学理論をベースとして「ゼロポイントフィールド仮説」を立てて、死後我々がどうなるのかを論じたものです。

スピリチュアル系の本かと思いきや、原子力工学の研究者でもある著者だけに、科学者の立場から、論理的に説明しています。

 

読後は、非常にモヤモヤしたものが残りました。しかしそれこそが田坂さんの狙いだと思います。仮説を提唱しました。これをどう解釈するかどうかは読者であるあなた次第ですよと。

 

読書会では、死を恐れるのか。宗教とは何か。科学者であり宗教を信じている人の考え方のバランスは。存在とゆらぎ。再現性がないと科学的に立証したとは言えない。では臨死体験は再現できるのか。

 

などなど、その場で解決されない質問とあーでもないこーでもない議論をさせていただきました。

 

解決策を提示しない本をもとに、モヤモヤ感をもって議論するというのは、なんと贅沢な体験なんだろうと、改めて思った次第です。