日経新聞1面から考えた雑感

【連続投稿1403日目】

2023年1月23日の日本経済新聞朝刊1面、興味深い記事が掲載されていました。

www.nikkei.com

 

有料限定のweb記事で恐縮ですが、ポイントは以下です。

1.事業環境が激変する中、硬直した上意下達の組織は成長できない。

2.やりがいをもって課題に挑む、社員一人ひとりの「個の力」がかつてないほど重要。

3.社員口コミのキーワードが会社の姿を映す。評価上位5%では「共感」が最多。その他、「フラット」「自由闊達」が続く。

4.下位5%では、ワンマン、イエスマンが並ぶ。

5.業績でも21年度純利益合計額を3期前と比べると、上位は7.7%増、下位は2.4%減。

6.量から質へ求められるものが変わった。工場労働を中心とした画一性が、成長を妨げる。

 

組織トップの意識が変わらないと会社の成長もないということです。成功体験に縛られてそこから脱却できないマネジメント層もまだまだ跋扈しています。決して成功体験が悪いわけではありません。昔は成功したかもしれませんがそれが今の時代には通用しないと理解することです。そうした方にとっては、自分の存在意義が失われかねない事態。しかし長年その業界、業種に属していた経験は、貴重な財産です。強制ではなく教訓として、次の世代に残してほしいものです。

 

学駅伝で駒澤大学の快進撃が続いているのも、大八木監督自らが変わったからだと、インタビューで話していました。

大八木監督の声と、今朝の日経。相通じるものがありますね。

 

売上が減少しているのは、問題か?

【連続投稿1402日目】

 

「売上が減少している。」

 

これは問題でしょうか?

 

こう聞かれたらなんて答えますか?

 

そもそも、「問題」とはなんでしょうか。似たような言葉に「課題」があります。どう違いうのでしょうか。

 

共通しているのは、ありたい姿と現状とのギャップだということです。

 

ありたい姿と現状の差そのものが問題、それを解決する手段が課題。

 

冒頭の例でいけば

目標(ありたい姿):3月までに売上100万円/月達成

現状 :12月は90万円だったが、1月は80万円になりそう

問題:目標との差が12月は10万円だったが1月は20万円に拡がった

課題:20万円のギャップを埋めるために販売行動を見直す

 

売上が減少している、というのはあくまでも現状、状況です。咳が出る、熱がある、といった目に見える症状と同じですね。

そもそも、なんで売上が減少しているのか。お客様が買っていないのはなぜか?どういった変化があったのかを掘り下げていく必要があります。その上で対策(仮説)を立てて行動に移していく。

売上が落ちたので対策を取るのは自社視点。あくまでもお客様が買わないのはなぜか、顧客視点で対策を立てていくのが重要です。

 

慌てず、冷静に。ありたい姿と現状、問題と課題をしっかりと把握したうえで仮説を立てないと、明後日の方向に進んでしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムダがない仕事は美しい

【連続投稿1401日目】

 

無駄がそぎ落とされたスポーツ選手の体つきはカッコいいですよね。デザインでもムダなものがなくシンプルなものに憧れをいただく人が多いのではないでしょうか。

改善手法のひとつに、ECRSがあります。

Eliminate(排除)、Combine(結合と分離)、Rearrange(入替えと代替)、Simplify(簡素化)の英語の頭文字を取ったものです。

 

この順番で実行すると、より改善効果が得られる考え方です。

 

ムダをなくす点で、最初にEliminate(排除)が来ています。もっとも重要な視点だからです。その仕事にムダなことはないか。無くせないか。そこから考えることで様々な課題を見つけることができます。それが改善点となります。

 

過去の経験や失敗の対策として「やらなくてはならない」仕事がいつのまにか惰性となり、本来の意味が忘れられて、本当にこの仕事意味があるのかわからかないけど、昔からやっているから、やらなくてはいけないんだ。と思い込んでいること、たくさんあると思います。

 

一度自分がやっている仕事を、客観的に見つめ直して、「本当にこれ必要なの?」「無くしたらだめなの?」と考えてみてください。

 

意外と、実は辞めてよい仕事がたくさん見つかるものです。

 

ムダを極限までそぎ落とした仕事というのは、流れが速く美しいものです。

仕事の流れが美しいと言われると、驚くかもしれません。しかし体感してみるとその意味が分かります。

 

ムダをなくすと美しくなる。

 

ぜひ、本当に無くせないのか。自分の仕事を見つめてみてください。

理央周さんのセミナーに参加してきました。

【連続投稿1400日目】

 

昨日、サードプレイスの聖地、ブックハウスカフェ神保町で素敵なイベントが開催され、久々にリアル参加してきました。

bookhousecafe.jp

理央周さん『「売れない問題」解決の公式』発刊記念 マーケティング視点で事例を考えよう!(サードプレイス・ラボ 第73回)

略歴を貼り付けておきますが、マーケティングコンサルタントとしては間違いなく第一人者。講演内容は、新刊についての解説が中心でした。

 

印象深かった言葉は以下です。

1.問題と状況を混同しないこと。問題の定義を明確にすること。

2.売れないのは、お客様が買わないから。お客様の立場でお客様の問題を解決する発想の転換が必要。

3.計画の中身はすべて仮説。計画通りになるわけがない。仮説を検証するためにもPDCAをしっかり回す。さらに「何を、誰に、どうやって」のサイクルが大事。

4.見える化と仕組み化。そして小さく取り組み、小さな成功を積み重ねる。

5.精神論も大事。そこに少しでもロジカルな考え方、「型」を取り入れると変わっていく。

 

まだまだ盛りだくさんの内容でしたが、まずは1月26日出版予定の新刊を購入してしっかり学び実践していきます。

 

【登壇者】理央周(めぐる)さん

マーケティング アイズ株式会社 代表取締役

関西学院大学 専門職大学院 経営戦略研究科 教授

一般社団法人 最適経営学践協会 代表理事

 

静岡大学人文学部経済学科卒。フィリップモリスなどを経て、インディアナ大学経営大学院にてMBA(経営学修士)を取得。アマゾンジャパン株式会社、マスターカードなどで、マーケティング・マネージャー後、起業。

 

現在は、新規事業立ち上げ/ブランド構築のコンサルティング、営業社員にマーケティングを注入する社員研修を推進。2013年より関西学院ビジネススクールで教授職。講義はすべて英語で実施。

 

「タケシのニッポンのミカタ」(テレビ東京)、「News It!」(フジテレビ)、東海ラジオ朝日新聞日経MJ中日新聞、プレジデント、日経ビジネスアソシエiPhoneマガジン、PHP The21など、テレビ、新聞、雑誌、ラジオの出演も多数。

 

研修・講演実績:日本経済新聞社日刊工業新聞社、化学工業日報、宣伝会議ダイヤモンド社、各地商工会議所、各地行政機関、ロータリークラブライオンズクラブ、倫理法人会など。ロサンゼルスや香港など海外での講演も多数

 

【URL】 http://www.businessjin.com 

【ブログ】https://www.businessjin.com/drill/index.html

【メルマガ】 http://bit.ly/1O8s0br 

【メルマガ2】 http://www.businessjin.com/mail-entry/

 

 

 

ダントツ1番って何をもってダントツになるのか。

【連続投稿1399日目】

 

言葉のあいまいさについて、特にリーダーが発する言葉って重要だなといつも感じています。

 

ダントツに1番を目指す。という目標を立てた方がいました。

現状の倍の売り上げを達成することでダントツになる、とまがいなりにも数値目標を設定していました。

ただ、何をどのようにして目指すのかあいまいで、その目標が腑に落ちてきませんでした。

もそもダントツとは何でしょうか?何をもってダントツなのでしょうか。

誰が思うことでしょうか?お客様や競合から見て?自分だけが思うこと?

売上高だけをみてダントツと言えるのでしょうか?利益はどうでしょうか。QCDSの観点からはどうでしょう?

方向性を示すことは大事です。しかし数値目標だけが掲げられ具体策が示されていない状態(示されても1つしかない、もしくは繋がらない)では、実務としては動きようがありません。

 

100人いたら100通りの解釈が可能な言葉を使うときは、定義を明確にする必要があります。それがないと具体的な行動目標に落とし込めないからです。この定義は自分が決めればよいのです。

 

皆さんにとっての「ダントツ」って何でしょうか?

 

歴史って暗記科目なのか。

【連続投稿1398日目】

 

歴史の勉強なんて暗記だからつまらない。という声をよく聞きます。確かに暗記の側面はあります。しかし歴史を学ぶ本質は「今とこれからを考えるうえでのヒントが歴史にある」ことだと思っています。

 

今の世界情勢を知って、なぜそうなっているのか、今後どうなっていくかを考えるために、歴史を知ることが大きなヒントとなります。なぜロシアはウクライナに侵攻したのか。ロシアとウクライナの関係をさかのぼって考えていくことは歴史を学ぶことにほかなりません。

日本と中国、韓国との関係だってそうです。

 

今の事象から歴史をさかのぼる。さかのぼって行き着いたところから、今度は時間を進めて、時間軸に沿って事象を考えてみる。その時どういったことが起きたから当時の人はそう判断したのかを。

注意したいのは、決して現代の価値基準で当時の出来事を考えてはいけないこと。当時の人の立場になり切って考えてみる。

 

学校でもこうした視点で歴史を学べる時間があれば、「暗記科目だから嫌い」、なんて生徒が減ってくるのではないかと思います。

 

人のふるまいを学ぶのが歴史、だと思っていますので。

仕事をやっているときに次の準備をする

【連続投稿1397日目】

 

仕事は、一段落したその瞬間から次の仕事の準備が始まります。余韻に浸るのはほんのひと時だけ。すでに何かが始まっています。

実際の仕事が無くても、次に何かが来た時のために準備は必要となります。私は準備が8割、だと思っています。

eitaroh7407.hatenablog.com

 

「私たちの仕事は、その場の足元だけを見ていたらダメ。常にその先を見て、表に出た時にはその次に進んでいないと」安室奈美恵

 

表に出た時今までやってきたことを発揮するのはもちろんですが、その時には次を見据えている。PDCAで、行動(Do)しているときには、次を考えていないとチェック(C)することができない。

この感覚はよくわかります。何か仕事をやっているときも、次回以降の改善点はいくらでも湧いてきます。もちろんその場でできることもあれば、次回より良くするために申し送り事項にすることもあります。

 

そうやって前に進んでいくのです。