他者の靴を履くを読んで考えたこと。

【連続投稿931日目】

 

「他者の靴を履く」(ブレイディみかこ著 文藝春秋 2021年)を読み始めました。

他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ | ブレイディ みかこ |本 | 通販 | Amazon

 

「僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の著者ブレイディみかこさんの最新作です。

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他者のことを学び、考え、受け入れること。これをエンパシーと呼び「他者の感情や経験などを理解する能力」と定義づけています。

 

本の中で面白いエピソードを書いています。それは、人間が「物」にされた状態について。

 

人の個人性を奪う手段は、髪型を統一し、同じ服を着せ、全員を名前のない集団にすることのみではない。互いに個人として交わすことのできる会話の欠如もまた、個人性の喪失につながるのだ。

ドイツのジャーナリスト、カロリン・エムケ「なぜならそれは言葉にできるから」(浅井晶子訳、みすず書房)の著書から引用しています。

 

人間の尊厳をはぎ取られた状態、なによりも人に会話をさせなるなるのは、主体性の感覚だ、と述べています。つまり「I(わたしは)」。他社との会話によってのみ、自身のアイデンティティが証明される。

 

会話することで他社の承認または拒絶を通して、個人性が浮き彫りになる。

 

他者との違いを感じるためには、やはり会話をしないとダメだということです。

その上で、相手を受け止める力というのが養われていくんだと思っています。

 

会話する機会を奪われたら、人はSNSに行きそこでストレス発散するかのように先鋭化した意見を矢のように放つんでしょうね。

 

どんな些細なことでもよい。皆さんは会話していますか?